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ちばのたね
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千葉の人でも意外と知らなかった特徴と魅力。
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鴨川市(かもがわし)
地図
豊富な海産物とブランド米の産地「鴨川」
 千葉県の南東部、太平洋に面した温暖な気候の鴨川市は、南房総国定公園に指定された海岸部と房総丘陵が広がる内陸部があります。
 市内の長狭(ながさ)地区は清澄山系、南に嶺岡山系を望む細長い平野で、ミネラルをたっぷり含んだ重粘土質の土壌と湧水で、良質な米を収穫することができます。獲れた米は「長狭米」として明治天皇即位の大嘗祭に献上され、千葉県内では多古米と並ぶブランド米です。日本の棚田百選にも選ばれた大山千枚田には、上皇陛下と上皇后陛下が訪問されたこともあり、千枚田を見下ろす丘には上皇陛下が詠まれた歌が刻まれた歌碑が建っています。
 漁業も盛んで、日本海溝の南端に位置し親潮と黒潮が合流するため魚種が豊富で、漁港には沖合で獲れたたくさんの魚が水揚げされています。沿岸部の岩礁にはイセエビやサザエなどの他、千葉ブランド水産物に認定されている「ひじき」をはじめさまざまな海藻類も豊富に獲れています。
 国道128号線が沿岸部を走り、昨年までは有料道路だった君津市から続く房総スカイライン(県道24号線)と鴨川有料道路がありますが、他に国道や高速道路はありません。
 鉄道路線は海岸線に沿って安房鴨川駅を起点として、JR東日本の内房線が館山を経由し内房方面へ、外房線が勝浦を経由し蘇我駅まで伸びています。市内には外房線の安房小湊駅、安房天津駅、安房鴨川駅を挟み内房線の太海駅、江見駅があります。
歌碑 
上皇陛下が詠まれた歌が刻まれた歌碑 
横渚海岸とホテル群
東条海岸より前原・横渚海岸とホテル群

日蓮上人とサーフィン
 鴨川市を含む房総半島南部は、718年(養老2年)に半島中部の上総国から分割され安房国になりました。戦国時代に里見氏が台頭し安房統一を果たし、その勢力は一時、下総国までに及びました。豊臣秀吉の小田原城攻めに参陣しましたが、大名間の私闘を禁止した惣無事令(そうぶじれい)違反を犯したため秀吉の怒りを買い、下総、上総を没収され、安房一国のみとなり、1614年(慶長19年)には徳川幕府により失脚、安房も幕府に没収されてしまいました。その後、東条藩となった後に廃藩になり、幕府領や旗本領となりました。
 明治時代に入り、鴨川地区は花房藩となり1871年(明治4年)の廃藩置県によって木更津県に編入された後、1874年(明治6年)には木更津県と印旛県の合併で千葉県に編入され、1897年(明治30年)に安房4郡が統合、千葉県安房郡に再編されました。1971年(昭和46年)に安房郡鴨川町、江見町、長狭町が合併し現在の鴨川市ができました。
 観光地として発展した鴨川市は、旅館やホテルを含めた観光サービス業の就業人口が多く、古くは日蓮聖人誕生の地の小湊の誕生寺や立教開宗した清澄寺などが多くの参拝客を集めていました。また、日蓮聖人誕生の地である小湊の内浦湾の沿岸部には、聖人が誕生した際には鯛が飛び跳ね、ハスの花が咲き乱れたという伝説から名付けられた「鯛の浦」があり、現在でも禁漁区とされ「鯛の浦タイ生息地」という名称で国の天然記念物に指定されています。鯛の浦では天然の鯛の姿を遊覧船で見ることができます。
 日本の渚百選に選ばれた前原・横渚海岸はホテルが立ち並び、多くの観光客が訪れ、1966年(昭和41年)に鴨川の海岸で「第1回全日本サーフィン大会」も開催されました。湘南と共に日本のサーフィンの発祥の地ともいわれ、今でも東条海岸には多くのサーファーたちがサーフィンを楽しんでいます。
 全国でも有名な「鴨川シーワールド」を始め、様々な観光施設が揃っていますが、唯一欠けていた温泉も2003年(平成15年)には温泉組合が共同で掘削し、海と温泉を楽しむ観光客を集めています。
鴨川シーワールド
大人気の観光スポット鴨川シーワールド
大本山誕生寺
日蓮上人誕生の地 大本山誕生寺

日蓮聖人御幼像
誕生寺境内の日蓮聖人御幼像
遊覧船の入口
鯛の浦遊覧船の入口

官と民で改革を進める
 鴨川はかつて日蓮聖人誕生の地として参拝客や豊富な魚介を目当てにした多くの観光客を集めてきましたが、近年は観光客の減少が続き、鴨川市は観光振興基本計画の策定、新たな施策を始めました。
 旅館や遊興施設などの既存の観光施設以外にも、NPO法人大山千枚田保存会による大山千枚田の「棚田オーナー」制度や道の駅「みんなみの里」など農業者が展開しているグリーンツーリズム、市内に住んでいる芸術家による陶芸の体験ツーリズムなどさまざまなものが揃っています。そこで鴨川市は市民参加型で多様化したツーリズムから新たな基本計画を策定しました。
 本来の観光や物見遊山の価値を再認識し、自然・文化財・景観を破壊することなく観光地本来の姿を求めていく考えと、新たな観光の要素を盛り込んだツーリズムを造語で「ホリスティックツーリズム」(ホリスティック=全体)と名付け、新たな観光施策をとっていくことになりました。
 鴨川ホリスティックツーリズムは、①観るツーリズム、②カルチュラルツーリズム、③カントリーツーリズム、④エコツーリズムの四つの分野から展開され、観光業者だけでなく、農業、漁業、工芸家、市民など多様な担い手で運営され、鴨川で見たこと、体験したことを出発点に、豊かな暮らしを創造するツーリズムを目指して活動しています。
 このホリスティックツーリズムの担い手となるガイド(鴨川ホリスティックツーリズム認定ガイド)を育成するなど、新たな観光の街として成長していけるよう改革しています。
 また、鴨川市を盛り上げようとする活動は民主体でも行われています。「医療法人鉄蕉会亀田メディカルセンター」のスポーツ医学科に所属する大内医師が、地域にスポーツチームがないことを問題視し、鴨川市サッカー協会と鴨川市、亀田メディカルセンターへ働きかけ、2014年(平成26年)には「医療法人鉄蕉会亀田メディカルセンター」が設立母体となり日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)に所属するサッカーチーム「オルカ鴨川」を設立し、チームは現在2部リーグで活躍しています。
 官と民が積極的に活動し進化しようとする鴨川市、これからの地方都市に不可欠なものではないでしょうか。これからの鴨川市に注目していきたいと思います。
みんなみの里
良品計画が運営する道の駅「みんなみの里」
鴨川市サッカー場
オルカ鴨川のホームグラウンド「鴨川市サッカー場」

(2020/11/10)
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