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ちばのたね
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千葉の人でも意外と知らなかった特徴と魅力。
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勝浦の海と空
地図
漁港そしてリゾート地「勝浦」
 太平洋に面した勝浦市は「南房総国定公園」に位置し、黒潮の影響を受けて「冬は暖かく夏は涼しい」観測史上一度も猛暑日になったことがない場所として知られています。また勝浦には「快水浴場百選」「日本の海水浴場88選」「日本の渚百選」に選定されている屈指の透明度を誇る「守谷海水浴場」があります。また「勝浦」は古くから漁師町として栄え、「勝浦漁港」は千葉県内で「銚子漁港」に次ぐ第二位の漁獲量を誇り、「鰹」の漁獲量では関東地方で最大の漁獲量を誇っています。
 公園内には「海域公園」海中・海上を含む海域の景観や生物多様性を保全するために設けられる保護区があり、そこには「房総の海と自然」をテーマにした自然博物館「海の博物館(千葉県中央博物館分館)」が作られ、常設展示のほか「自然観察会」を始めとする「参加型行事」も開催されています。散策道を進み60m先の海に向かって伸びる橋を渡っ先には「海中展望塔」が建っています。この展望塔は海に潜らずに近海に生息する魚を間近で見ることができます。
 ほかにも市内の「鵜原(うばら)」は、大正初期には「理想郷」という名前で別荘地の計画がされるほどの景勝地で、その後「鵜原理想郷」と呼ばれるようになりました。このように「勝浦」は「海の恵み」を受け「食」と「景観」として栄えてきました。
守谷海岸
日本屈指の透明度を誇る守谷海岸
鵜原理想郷
素晴らしい景色を見ることができる鵜原理想郷

海の博物館
海の博物館
勝浦海中展望塔
勝浦海中展望塔

人工衛星を監視・制御する
 勝浦市の北西部は「房総丘陵」の一部で海抜150~200mの丘陵山地の「芳賀」地区には人工衛星の追跡と管制を行う「国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構=JAXA」の「勝浦電波追跡所」があります。この施設を建設する場所として勝浦市が選ばれたのは、地番が強固であるためでした。
 地震は固い地盤よりも軟らかい地盤の方が揺れは大きくなる傾向にありますが、勝浦市は千葉県内でも地盤が固い地域で「勝浦電波追跡所」に設置される4基の巨大なパラボラアンテナを設置するのに適していました。更に、周りに民家などの建物が少なく電波の影響が受けにくいことや都心に近いことなども勝浦が選ばれた理由として考えられます。
 「勝浦電波追跡所」は、打ち上げられた人工衛星からの電波を受信し、人工衛星の位置や姿勢、積んでいる電子機器が正しく働いているかどうかを監視し、状況に応じて衛星に対するコマンド(指令)電波を送信し、衛星を維持管理する役割を担っています。
 この「勝浦電波追跡所」は1968年(昭和43年)に科学技術庁宇宙開発推進本部の施設として発足し、「旧宇宙開発事業団」の設立と共にその一施設になりました。その後「国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構=JAXA」が設立され、現在は「JAXA」の施設になっています。
 施設内には直径20メートル、13メートル、11メートル、10メートルの4基のパラボラアンテナのほか、追跡管制棟、電力棟、コリメーション棟(野々塚山)などの設備があります。建設された当初は、「勝浦電波追跡所」に管制業務を行うスタッフが常駐し監視業務を行っていましたが、現在監視業務は「筑波宇宙センター」からの遠隔操作で行われています。JAXAのこのような施設は、国内は種子島、沖縄に「宇宙通信所」があり、更に海外はキルナ(スウェーデン)、マスパロマス(スペイン領カナリア諸島)、サンチアゴ(チリ)、ミンゲニュー(オーストラリア)と4つの施設で様々な人工衛星を見守っています。
勝浦電波追跡所全体
勝浦電波追跡所全体
パラボラアンテナ
施設内には巨大なパラボラアンテナが4基設置されている

海と空(宇宙)が体験できる勝浦
 勝浦市の「海中展望塔」「海の博物館(千葉県立中央博物館分館)」がある「海域公園」エリアに、2022年(令和4年)7月にスパやレストランがある複合施設「edén(えでん)」がオープンしました。「edén」は理想郷を意味する言葉で、隣接する「鵜原理想郷」を含めた観光の拠点として命名されました。この施設は勝浦市の「観光産業衰退化解決」の取り組みとして官民共同で作られた施設で、「今の観光ニーズに対応しきれていない事」や少子化や若者の流出で「事業の後継者不足」などの対策になる施設として期待されています。また勝浦市はアーティストとのコラボで、アートを軸に観光産業を盛り上げていく事にも期待しています。
 一方JAXAが運営する「勝浦電波追跡所」では、施設に併設して一般公開されている展示室が設けられており、宇宙開発が生活にどう関わっているのかを説明している他、この施設が行っている追跡管制についての簡単なシミュレーション、人工衛星やロケットの縮尺模型のほか、小惑星探査機「はやぶさ」のミッションを体験できる「シミュレーションゲーム」や宇宙開発に関するビデオ視聴などもできるようになっており、団体の観光客はもとより個人でも自由に入館することができるようになっています。
 このように海と宇宙に繋がる施設を持った関東唯一の勝浦市は、これからも海と空(宇宙)を体験できる地域として人気を博していくかもしれません。
edén
新たに建設された「edén」
JAXAの展示室
JAXAの展示室

(2025/2/10)
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