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Vol.33
久留里線のある風景
久留里線
JR東日本県内唯一の非電化線
 久留里線は木更津市の木更津駅から君津市の上総亀山駅までを結ぶJR東日本千葉県内の路線では唯一電化されていない総距離32.2kmローカル線です。2012年(平成24年)には開業百周年を迎え、百周年記念のラッピング列車の運行、記念乗車券の発売などが行われました。
 久留里線の生活利用者は木更津駅から久留里駅までが多く、1時間に1本程度で運行されていますが、観光シーズンには久留里駅止まりの定期列車が上総亀山駅まで延長運転が行われるものの、観光のオフシーズンの定期列車は終点の上総亀山まで1日わずか9本しか運行されていません。
 利用者は年々減少傾向にあり廃線の危機を招かぬよう、久留里線が走る木更津市、袖ケ浦市、君津市の各市はホームページで利用促進の呼びかけをしています。
 久留里線沿線には、久留里線の名前にもなっている久留里の街は、千葉県内で2番目に長い小櫃川の中流に位置し、室町時代に上総武田氏によって築かれた山城の久留里城があった城下町で、平成の名水百選に選ばれるなど、名水の町としても知られています。また、終点上総亀山駅周辺には1971年(昭和46年)から10年かけて完成した千葉県最初の亀山ダムがあり、そのダム湖は亀山湖と呼ばれキャンプ場やボート遊び、釣り、秋には紅葉見物などが楽しめる多くの観光客が訪れるレジャースポットになっています。  
木更津駅
木更津駅→
祇園駅
祇園駅→
上総清川駅
上総清川駅→
東清川駅
東清川駅→

横田駅
横田駅→
東横田駅
東横田駅→
馬来田駅
馬来田駅→
下郡駅
下郡駅→

小櫃駅
小櫃駅→
俵田駅
俵田駅→
久留里駅
久留里駅→
平山駅
平山駅→

上総松丘駅
上総松丘駅→
上総亀山駅
上総亀山駅→

久留里水くみ広場と亀山湖
久留里駅前にある自噴井戸の「久留里水くみ広場」
レジャースポット亀山湖

繋がるはずだった上総中野と上総亀山
 元々久留里線は千葉県営の鉄道で、1912年(大正元年)に県内の道路事情の悪さをカバーするため「千葉県営久留里軽便鉄道」という名前で木更津から久留里駅までが建設されました。久留里線が出来た事で、地域の人の移動や物流は便利になった反面、江戸時代から物流を支えてきた小櫃川の川船が姿を消す事になりました。
 その後1923年(大正12年)に国へ無償譲渡され、鉄道省の久留里線となり、木原線(現いすみ鉄道)まで接続するための延伸工事が開始され、1936年(昭和11年)に上総亀山駅まで延長されました。
 久留里線と接続する予定だった木原線(現いすみ鉄道)の名前の由来は、木原の「原」は大原を指し、「木」は木更津を指しています。つまり当初の計画では木更津から大原までを繋ぐ路線として計画されていました。つまり久留里線という名前は残らず、木原線となる予定でしたが、その後木原線まで延長されなかったのは、上総中野と上総亀山の間にあるいくつもの山を抜ける大工事をするのでは採算が取れないという理由だった事が想像されます。
 太平洋戦争中の1944年(昭和19年)に久留里駅から上総亀山駅までが武器生産に必要な金属資源を補うために、当時の政府から不要不急線として線路は撤去され、運航休止になっていましたが、戦後になって地元住民の復帰運動がおこり、1949年(昭和24年)に復活しました。
 戦後物流の主流はトラックによる運送が中心となり、1974年(昭和49年)には久留里駅から上総亀山間、1976年(昭和51年)には木更津駅から久留里駅間で行われていた貨物営業が廃止され、現在の旅客営業のみになりました。
上総中野駅と上総亀山駅
当初の計画では久留里線が接続するはずだった上総中野駅
当初上総中野駅まで延びるはずだった上総亀山駅の終点

学生の力で久留里線を盛り上げる
 2015年(平成27年)に利用者数の低迷が続く久留里線沿線地域を活性化させ、利用者数の増加と経済活性化を目指し、千葉商科大学の学生が千葉県と沿線の自治体、商工会議所、JA、JR東日本など、多くの組織が連携するプロジェクトを発足しました。
 このプロジェクトは、地元の高校生達と共に久留里線沿線に残った自然や久留里の城下町に残る商店街や、この土地ならではのグルメやお土産の情報などを取材し、その記事は同年11月にエリアマガジンの「るるぶ」の特別編集版「るるぶ~千葉商科大学 人間社会学部 Vol.2~」の特集ページに収録されました。
 他にも千葉県報道広報課の事業として、沿線地域の高校生による「フォトコンテスト」や、小学生による「絵画コンテスト」を実施し、優秀作品を列車内に掲示。他にも高校生に久留里線活性化についてのアイデアを提案する夢づくりコンテストも実施しました。
 また、県立君津青葉高校の生徒も通学の足になっている久留里線のために、生徒会で「久留里線委員会」を作り、「AOBふるさと活性化大作戦」という名称で、駅舎やその周辺の清掃活動を行うほか、沿線にある高校の敷地内に彼岸花の球根を植え、景観の美化を測るという取り組みを行っています。
 JR東日本千葉支社も久留里線活性化のために「菜久留トレイン」という名称で「B.B.BASE」(サイクリスト向けの自転車と一緒に乗車できる特別列車)の運転を計画し活性化を図っています。
 観光シーズンには終点の上総亀山駅は賑わいを見せる久留里線ですが、久留里線を維持していくためには日々の利用者を増やしていく必要があります。このような学生たちの活動がきっかけとなり、市民グループをはじめ、自治体や企業などの利用者増のための活動が更に増えていく事が期待されます。
県立君津青葉高校生が利用する久留里駅
県立君津青葉高校生が利用する久留里駅
小櫃駅はボランティアグループが花壇の手入れをしている

(2020/11/10)
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