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ちばのたね
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千葉の人でも意外と知らなかった特徴と魅力。
チバビズの視点を通して、
街の新しいビジネスの種を見つけてください。

ちばのたね バックナンバー(13~24)
九十九里町(くじゅうくりまち)
地図
イワシの町九十九里町
 九十九里町は千葉県東部の太平洋側、刑部岬から太東岬まで続く九十九里浜の中ほどにある人口約15,000人(2020年3月現在)の町で、夏は涼しく冬は暖かい気候のため、以前は避暑地や寒さを避ける避寒地として観光客が訪れていました。海岸に面しているところから漁業中心の町のように思えますが、実際の産業の中心は農業で野菜類と花きの出荷額が多く、メロンやトマトなどが盛んに栽培されています。
 漁業は、イワシやハマグリ、サザエなどが特産品で、水産加工品として主にイワシの加工食品などが製造されています。
 1926年(大正15年)から1961年(昭和36年)までは現在の東金駅から九十九里町の片貝(上総片貝駅)まで九十九里鉄道が走っていましたが、1961年(昭和36年)に廃止され、路線バスに替わってしまったため、現在町内には鉄道はありません。鉄道を利用する際の最寄り駅は、JR東金線の東金駅または求名(ぐみょう)駅になります。
 また、町内に国道は通っていませんが、海岸線を千葉県道路公社が管理する「九十九里有料道路」(別名波乗り道路)が通っており、町内の片貝インターチェンジから一宮町を結んでいます。
片貝駅
現在はバスの車庫になっている旧九十九里鉄道の片貝駅
片貝入口
九十九里有料道路の始まりとなる片貝入口

ビーチタワー
九十九里町の豊海海岸に建っているビーチタワー
九十九里海岸
九十九里海岸

偉人ゆかりの町
 江戸時代初めには、当時肥料として盛んに使われるようになったイワシを乾燥させた干鰯(ほしか)や煮て魚油を絞った残りの〆粕(しめかす)が大量に使用されるようになり、イワシ漁の先進的な漁法と加工法を持った紀州(現在の和歌山県)などの漁民が九十九里にやって来るようになりました。肥料の大漁消費地となった江戸に供給するための地曳網の漁場として、また干鰯の加工場として、九十九里が最適な場所だったからです。しかし、イワシの不漁などの影響もあり、今では観光用の地引網しか行っていません。なお、九十九里町の中心部片貝(旧片貝町)の名前は、前述の紀州から渡ってきた漁民にちなんだ名前といわれています。
 九十九里町は歴史上の偉人との関係も少なくありません。江戸時代1732年(享保17年)発生した「享保の大飢饉」の対策として八代将軍の徳川吉宗の命を受けた青木昆陽が、甘藷(サツマイモ)を試作する地として選んだ3か所のひとつが九十九里町でした。日本全国を測量して「大日本沿海輿地全図」を作成した伊能忠敬も、上総国山辺郡小関村(現千葉県山武郡九十九里町小関)の生まれでした。
 更に、明治・大正時代に活躍した文豪の徳富蘆花は、健康を損ね1ヶ月の療養生活を九十九里で過ごしました。他にも、竹久夢二、「智恵子抄」で知られている高村光太郎などがこの九十九里町で過ごし、石碑などが置かれています。
国民宿舎サンライズ九十九里
国民宿舎サンライズ九十九里
智恵子抄詩碑
サンライズ九十九里裏手にある高村光太郎の智恵子抄詩碑

石碑
甘藷の試作地に建てられた石碑
伊能忠敬の銅像
公園となっている生誕の地に建てられた伊能忠敬の銅像

天然の資源と観光振興ビジョンでビジネスを元気に
 九十九里町の資源は温暖な気候、そして南関東一帯に広がる日本最大の水溶性天然ガス田から供給される天然ガス、九十九里浜の海、イワシ、ハマグリなどの海産物、肥沃な土地で採れる農作物と環境に恵まれた土地です。
 かつてはイワシの産地で避暑地だった九十九里町は、海水浴やサーフィン、海釣りなど海のレジャーの地としても多くの観光客を呼んでいました。しかし昨今では海水浴離れ、温暖化などの地球環境の変化によるイワシの不漁など、大きく環境が変わってしまいました。
 そこで九十九里町では2017年(平成29年)には「九十九里町観光振興ビジョン」を策定し「海」「食」「町にゆかりの偉人」などを切り口に、町内を自由にめぐることができるように「レンタサイクルの整備」、フィルムコミッションの活動による「ロケツーリズムの推進」、フェイスブックやインスタグラムなど「SNSを活用した情報発信」などの振興策を掲げ、取り組んでいます。
 更に、2011年(平成23年)から2020年(令和2年)までの第4次九十九里総合計画を決定し「少子高齢化と人口減少対策」「雇用を生み出すまちづくり」「海を楽しむことのできる環境を重視したまちづくり」「安全・安心のまちづくり」と4つのテーマをあげ、町の改革に尽力しています。
 東京から車で1時間半の距離で手に入る、レジャーにもってこいの自然と海、海産物と農産物が豊富な「食」、過ごしやすい温暖な気候。環境に恵まれている九十九里町は、「近くにあるリゾート地」として期待大といえるでしょう。
九十九里町役場
九十九里町役場
九十九里町ガス課
町営の天然ガスを扱う九十九里町ガス課

多数の飲食店
九十九里町名産の焼き蛤などを食べさせる多数の飲食店
片貝海岸
サーフィンスポットの片貝海岸

(2020/6/10)
睦沢町(むつざわまち)
地図
鉄道・国道はないが天然ガス資源豊富な町
 比較的温暖な気候の睦沢町は、房総半島南部の房総丘陵にある人口約7,000人(2020年4月調べ)の県内で3番目に人口が少ない町です。
 町の中心には埴生川・瑞沢川・長楽寺川の3本の川が流れているため、町内には肥沃な農地が広がっており、上総地域屈指の穀倉地帯になっています。睦沢町の米「むつざわ米」を使って商品化した「里山レシピ・ビーンリゾット」や、睦沢産の酒米で作った日本酒「睦水(ぼくすい)」などが町の特産品になっています。
 特筆すべきは、睦沢町は日本最大の水溶性天然ガス田「南関東ガス田」の中に位置しているため、町内を流れる埴生川・瑞沢川流域で天然ガスが湧き出しているのを見ることができることです。産出した天然ガスは、隣接する長南町のガス事業者によって睦沢町に供給されています。
 町内には鉄道は通っておらず、鉄道を利用する際は隣接する一宮町の「上総一ノ宮駅」、いすみ市の「城見ヶ丘駅」、茂原市の「茂原駅」などの駅を利用することになります。国道も通っていないため、主要道路は県道になります。
田園風景
町の繁華街のすぐ裏に広がる田園風景
上総一ノ宮駅
最寄りのJR外房線「上総一ノ宮駅」

瑞沢川
町内を流れる瑞沢川
湧き出る天然ガス
瑞沢川の川面に湧き出ている天然ガス

その名のとおり人々が「集う」「道の駅むつざわ つどいの郷」
 街のほぼ中心に2019年に移転してリニューアルされた「道の駅むつざわ つどいの郷」があります。この道の駅は名実ともに睦沢町発信の拠点となっており、施設内の「つどいの市場」には地元で採れた米や農産物、加工品などが販売されています。
 睦沢町で湧き出ている天然ガスは、塩化ナトリウムとヨウ素を含んだ「かん水」という地下水に含まれており、この「かん水」が温泉としても利用されることから、天然ガスで温めた「むつざわ温泉 つどいの湯」という温泉施設が「道の駅むつざわ つどいの郷」に併設されています。
 また「道の駅むつざわ つどいの郷」には、地元食材を生かした「Trattoria Due(トラットリア・ドゥーエ)」というイタリアンレストランや、「つどいのハコ」という有料で利用できるレンタルルームも併設されています。
 隣接地には、睦沢町を拠点に耕作放棄地を使って国産オリーブの生産にチャレンジしている「株式会社房総オリーヴ」が「オリーブの森」という施設をオープンしました。ドッグランやサイクルステーション(レンタサイクル)、バーベキュー施設などの他、オリーブの樹が植わる小山や芝生の広場、オリーブオイルをしぼる加工施設などが揃っています。
むつざわ つどいの郷
「つどいの湯」も併設した道の駅「むつざわ つどいの郷」
つどいの湯の暖簾
奥に見えるのは「つどいの湯」の暖簾

オリーブの森
道の駅に隣接している「オリーブの森」 
ドッグラン
「オリーブの森」に併設されたドッグラン

新しい町と町民の取り組みに注目
 人口減少が続く睦沢町では、「持続可能なまちづくり」を実現するため「道の駅むつざわ つどいの郷」に隣接して33棟の町営賃貸住宅「むつざわスマートウェルネスタウン」を建設しました。
 この住宅には地元の天然ガスで発電するシステムを取り入れ、住宅や隣接する道の駅の電気、温泉の熱源にも利用、更に災害時に備えて道の駅に防災備蓄倉庫や防災広場を設置、「無電柱化」することで災害時の安全を確保し、景観の美しさも保てるようになっています。
 2019年台風15号で千葉県の広域で起きた大規模停電時でも、一時的に停電はしたものの、ガスエンジン発電機を稼働させて送電し、発電機の排熱で水道水を加熱して周辺住民へ温水シャワーの提供が行われました。この「むつざわスマートウェルネスタウン」は、地域の資源を地域で消費する新しい試みとして全国から注目されています。
 また、睦沢町生まれで一度は町外に出て生活していたUターン組が集まって「魅力発信★むつざわ未来ラボ」が結成され、「むつざわに来てね」というWebサイトで睦沢町の魅力の発信や、地域資源の有効活用、移住定住促進の推進、地域活動のサポートなどの活動を行っています。
 「小さい町」睦沢町は、自然エネルギーとUターン組の活発な活動を通して、新しい町づくりが進んでいるのを目の当たりにすることができます。睦沢町は千葉県をより活性化する「新しい取り組み」のモデルケースになっていくのではないでしょうか。
スマートウェルネスタウン
災害時でも電気を復旧させたスマートウェルネスタウン
ガスタンク
町内の天然ガスをためるガスタンク

睦沢町役場
睦沢町役場
睦沢運動公園
体育館やグランドがある睦沢運動公園

(2020/5/8)
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