不動産・建築・アートを融合し
廃校を再生
白浜へ移住する
私は香川県生まれで、実家は不動産業をしていました。香川は全国の都道府県でいちばん小さな県で、面積は千葉県の1/3くらいしかありません。でも、建築家の丹下健三氏が設計した県庁をはじめ、建築ファンには「建築王国」とも呼ばれるほど世界的にも有名な建築家の現代建築の名作がある県です。そんな環境に育ったからか、建築物やアートに興味がありました。そのうち家具職人になりたいと思うようになり、千葉工業大学で工業デザインの道に進んだのが、千葉と縁ができたきっかけでした。
大学を卒業して一度は香川に帰り、実家を手伝いながら不動産の勉強をしていましたが、不動産・建築・アートを融合できる場を作りたくて再び上京し、2009年に合同会社WOULDを設立、起業するのに最適な場所探しをはじめました。そこである方が紹介してくれたのが、元々は社員寮だった南房総市白浜の建物でした。紹介された物件に一目ぼれして早速契約、白浜へ移住する事になりました。
旧長尾幼稚園・小学校との出会い
白浜へ移住してまず始めたのは、借り受けた建物の改装でした。掃除からはじまり、家具や内装には中古品や廃材を活用して、半年後にカフェ「and on café」をオープンして自ら調理場に立ちました。その後も自分で建物全体のリノベーションを続け、約1年後にシラハマアパートメントとして全体をオープンしました。完成まで1年かかりましたが自分のセンスでリノベーションできるので苦にはなりませんでした。
完成したシラハマアパートメントは、1階はカフェ、2階はゲストルーム(宿泊施設)、3階はシェアハウスにしました。
and on caféの経営とシラハマアパートメントの運営をしていた矢先に舞込んでできたのが、南房総市で旧長尾幼稚園・小学校の活用案公募の話でした。更に新しい事にチャレンジしたくなった私は、チャレンジすることにしました。無事提案が通り、実現したのがシラハマ校舎です。
シラハマ校舎はレストランとシェアオフィス、それに宿泊施設があり、校庭には畑を作って楽しんでいただく小屋のあるミニ別荘。都会で暮らす方たちが、週末は土いじりでリフレッシュしてもらうのが目的です。都心から2時間程度で来られる所だからこそ気軽に利用していただけると思います。更に固定した利用者だけでなく、誰でも気軽に遊びに来てもらえられるようなイベントにも参加してもらえるようにしていきます。