燻製を科学して旨みを追求する
かずさスモークとは
株式会社リオは、しょうゆやオリーブオイルなど液体を燻製する会社です。一般向けの商品は、燻製オリーブオイルと燻製しょうゆ、燻マヨの3種類を直販の店舗、ネット販売、高速道路のサービスエリア、道の駅など様々なところで販売しています。
また、全国の醸造業や食品メーカーなどの原材料に使うオイルやしょうゆなど液体のものを燻製して、旨みをアップするためのフレーバーとして、また、燻製の香りがする商品づくりのお手伝いをしています。
一般向け商品は「かずさスモーク(kazusa-smoke)」というブランドで展開しています。地元で古くから伝わり、今もなお活躍している井戸掘り技術「上総掘り」のように、「地元に根ざし、長く愛され、人を救い、幸せを届ける」燻製の世界でそうなりたいという思いでつけました。
また、社名の株式会社リオは、加工受託としての屋号でもあります。アルファベットで書くと、「Lio」と書き、逆に読むと「Oil」になります。液体燻製をはじめて大きな話題になった反面、香料やくん液を使用するなどした数多くの燻製しょうゆの類似品が出てきましたが、燻製オイルは一般的に技術レベルが高く、弊社は「オイルも美味しく燻製できる」という意味も込めてシークレットワードとしてLIOと名付けました。
機械工学から食の道へ
木更津の飲食店の末っ子として生まれた私は、4歳の時に心臓の手術をしたため、父親からは「お前は体が弱いから頭脳を磨け」と育てられました。その言葉通り比較的成績は良く、エンジニアの道に進もうと地元の国立高専の機械工学科に入学しました。就職は公園やテーマパークなどランドスケープを行う設計事務所に就職、機械工学とは関係のない設計でしたが、ものづくりという上では全く抵抗はありませんでした。
29歳のとき、飲食店を開業した兄からの誘いで飲食店の手伝いをすることにしました。思いのほかすんなりと職を変えられたのは、子供の頃から食に興味があったから。自分自身のものづくりへの興味は、実は料理からきていたのかもしれません。
その後、実家の飲食店を継ぐことになりましたが、料理自体はできたものの、料理人へのプロセスは踏んでいなかったので、店をやりながら猛勉強をした中で、たどり着いたのが燻製でした。当初はナッツやチーズ、珍味のようなものからはじめ、メニューにしていきました。地域の養豚場が家内の同級生だったことから、ハムやベーコン、ソーセージなどを本格始動。当時ブログやSNSが流行りだした頃だったので、店を知ってもらうために梅干やラッキョウなど当時では珍しい燻製の話題も発信していきました。