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ぴかいちば
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千葉のきらりと光る
社長へのインタビューをご紹介。
社長の熱い思いを語っていただきます。

一意専心で
SDGs達成に貢献する
安全で環境にも優しい
スーパーアルカリイオン水
「e-WASH」
 株式会社Eプランは、スーパーアルカリイオン水「e-WASH」の販売と生成器の開発・販売をしている会社です。「e-WASH」の成分は99.83%が純水、0.17%の水酸化カリウムで出来ているpH(ペーハー)12.5の強アルカリの水です。そして弊社はこの「e-WASH」の生成方法と製造装置の特許を国内外で7つ取得しています。
 「e-WASH」は高い洗浄力と除菌・消臭、酸化・腐食・錆防止、静電気防止などの能力を持ち、成分が水である事から無色・無臭・無味・無刺激なので環境を汚染する事の無いSDGsが叫ばれている今の時代に最適な製品です。
 従来殺菌には食塩を電気分解して作る酸性の次亜塩素酸水などが主流で、食品の殺菌などの分野で一般的に使われていますが、この方法で作られた酸性の水は殺菌力が強いものの同時に酸化力により鉄を錆びさせてしまい刺激臭が強く腐敗の原因ともなる危険なものです。鉄を扱う業界は錆びてしまうのはタブーなので、本来アルカリの方が適していますが、一般のpH(ペーハー)10.5程度のアルカリイオン水では洗浄や殺菌、消毒の力が足りません。その課題を解決するため私たちが開発したのがpH12.5のスーパーアルカリイオン水「e-WASH」です。
 アルカリのpHは1上がるごとにその能力は10倍になるので、従来のpH10.5に比べ10倍の10倍、つまり100倍の性能を発揮します。ここまでの性能になると石油由来の合成洗剤や石油系の溶剤などに匹敵する能力を発揮する一方、水なので人に優しく環境負荷のない製品となります。
 pH12.5という数字は大変危険に感じる数字ですがそれは工場で床や食品の洗浄などで使われている苛性ソーダを5~10%の高濃度に溶かした強アルカリだから危険なのです。カリウムが0.17%と高濃度の溶存水素と純水だけのe-WASHは幼児にもペットにも安心安全です。
 現在「e-WASH」の生成器は、自動車メーカー、食品製造、産業機械、宿泊施設、コンビニ、医療介護、公共施設など幅広い分野で使われています、今後は農業、畜産、漁業などにも展開します。
株式会社Eプラン
船橋市の株式会社Eプラン本社
取得した特許証の数々
株式会社Eプラン
水道水に入れたごま油は分離してしまう(左)
e-WASHに入れるとごま油は乳化して汚れを剥離する(右)
水道水に入れたミニトマト(左)
e-WASHに入れるとトマトに付着した薬剤が溶け出すのでe-WASHの色が変化する(右)

環境にやさしい
「スーパーアルカリイオン水」を開発する
 私は群馬県前橋市生まれで、子供の頃は物がない時代でいつも身の回りの物で遊んでいました。家にあるものを壊してみたり、分解してそれをまた組み立ててみたり、輪ゴムを動力にして様々な物を動かしてみるなど、今考えてみるとその頃にモノづくりに興味を持ったのだと思います。
 モノづくりが好きだった私は学校も工業関係に進み、卒業後当時市川にあった洗車機や洗浄機を開発・販売する会社に就職しました。独身時代は東京に住んでいましたが、結婚を機に船橋に住むようになり、今に至っています。
 会社では様々な機械の設計・開発をしていましたが、当時はイケイケの時代で、効率が上がりさえすれば人体に多少害があっても構わないという感じでした。工場などから出る廃液はそのまま流してしまって、川がどうなろうと構わない、考えもしないという状態でした。
 そんな状態はいつまでも続くわけもなく「このままでは地球規模で困るよ」という事になって、環境に関する国際会議が開かれ始め、私は「このままこういう物を作っていていいのか」と思うようになりました。「一番良い洗浄方法は何か」と考えた時に「水が一番良い」という結論に達しました。それからは「水でできる洗浄方法は無いか」という課題を時には人に相談したり教えていただいたりと、試行錯誤しながら開発を進め何とか目処が」たつ所までたどり着きました。
 環境にやさしい「スーパーアルカリイオン水」を広めなければと一番初めに取り組んだのが金属加工をする会社にアプローチする事で、なかでもトヨタ自動車さんは当初はあまりピンと来ていなかったようでしたが、次第に理解していただき生成器を本社工場に導入していただく事になりました。
 装置を完成させた私は「もっとこれを普及させたい」という思いが強くなりましたが、半面サラリーマンの立場では費用をかけて開発を続ける事は難しいと感じ、「それなら自分でやるしかない」と決心し、57歳で会社を退職し起業しました。
株式会社Eプラン
玄関前には2年間漬け置いている鉄のオブジェ。左は水道水、右はe-WSHでe-WASHは錆びていない。
開発中の金属工業、食品工場向けスーパーアルカリイオン水生成器

多数の大手企業でも
採用されている
「e-WASH」生成器
 特許取得には費用がかかりますが、スーパーアルカリイオン水「e-WASH」を作る技術の特許を保有しているからこそ、弊社のような小さな企業でも大手企業と取引をしてもらえるのだと思います。特許を持っていなければ世間はなかなか信用してくれないのだと思います。また、そのおかげで徐々にその技術も理解されてきているのだと感じています。
 トヨタ自動車さんが「先進的な技術だ」と理解していただいた事に始まり、年を追うごとに大手企業が関心を持ってくれるようになったのは、海外から入ってくる環境に対する問題意識が高まってきたからだと思っています。SDGsが示す期限2030年(令和12年)までにはあと7年しか無いため、社会はそれに向かってCO2削減や石油を使った洗剤の原料になる合成界面活性剤の使用などもどんどん減らす方向に加速度が付いてくるのだと思います。
 今は単に苛性ソーダを入れてpHを高くしたものや、弊社の生成器を使って製造されたものなど様々な製品が出回っていますが、その違いは酸素を追い出し水素がたくさん入った水なので、「酸化しにくい」「劣化しにくい」という「酸」による影響を防ぐのがメリットですが、他社のものは成分表示がなく品質が不明でその成分を分析してみないとわからないのが実情です。
 実際に利用していただいている企業の中で牛丼チェーンの「吉野家」さんは、製品名は記載されていないものの、ホームページに「人体にも環境にもやさしい高pHアルカリイオン水」という表記で紹介していただいています。「すきや」でもセントラル工場に納入した弊社の生成器で作った「e-WASH」を各店舗に配送し、各店舗のテーブルの除菌や清掃など全ての用途に使われているそうです。
 また、2022年(令和4年)に開催されたサッカーのワールドカップの国内予選の全試合会場と宿泊施設に、控室にも「e-WASH」をミストにして噴霧する噴霧器(Volcano)や加湿器、全身を消毒するe-WASH hygiene Guardなど各種装置をご提供し、感染予防対策に使っていただきました。
株式会社Eプラン
ワールドカップ予選で使われたVolcanoには
全日本の選手のサインが
全身を消毒するe-WASH hygiene Guard
合成洗剤に代わって
「e-WASH」で
環境にやさしい社会を目指す
 ヨーロッパでは石油由来の合成洗剤は一切使えない風潮になってきていますが、日本では今も普通に使われています。私が一番やりたいと思っているのは、「e-WASH」をさらに普及させ、家庭で合成洗剤の代わりに「e-WASH」を使ってもらう事です。
 現在「e-WASH」はAmazonなどでも販売し商品の評判は上々とはいえ、500mLで1,200円ほどするため、一度に量を使う洗濯などには高額過ぎて現実的ではありません。そこで、企業のように自宅でも「e-WASH」を生成する事が出来れば、コストを抑える事が可能になるため、今年2023年(令和5年)の春に家庭向けのアルカリイオン水生成器「e-hope」を発売する予定をしています。
 この「e-hope」を使えば、水道水を入れるだけで、約5分で500mLの「e-WASH」を50円程度の金額で作る事が出来るようになるため、家庭内で洗濯、掃除、除菌、消臭、野菜の鮮度保持など様々な用途でふんだんに使っていただく事が出来るようになり、家庭で合成洗剤の代わりに使っていただく事が現実的になっていきます。私の代でどこまでできるかはわかりませんが、環境の事を考えるとそんなに猶予がある状態ではありません。この課題は私達だけでなく子供たちのためにも変えていかなくてはならない物だと思っています。また更に未だ「e-WASH」を使っていないモノづくりをしている人たちにも広めていきたいと思いっています。
 人が生きて生活すれば物は汚れるし、汚れれば環境に悪さをします。自然から出た自然の汚れは地球の環境が元に戻してくれる、石油化学品で汚れる以前の健康な地球に戻さなければいけないのだと思います。そうなるためには、「e-WASH」を使って私たちがお手伝いできるなら、お手伝いをしたいと思っていますし、またそういう時代にしないとダメだとも思っています。
 会社の方はというと、私自身はモノづくりが好きで、経営よりもモノづくりをしている方が楽しいのですが、もちろんそれではダメな事もわかっています。幸い4年前に長男が入社し一生懸命仕事をしてくれ、今では私より技術説明も出来るようになり大変助かっています。これからの私の役割は、この先何十年も会社が発展していくように、更に新しい機械の開発をしていこうと思っています。
株式会社Eプラン
新発売を予定している家庭用生成器「e-hope」
「e-WASH」とそれを紹介した著書
株式会社Eプラン
企業名 株式会社Eプラン
事業
概要
強アルカリイオン水生成装置、
洗浄機・洗浄システム・洗浄関連の周辺装置・機器等全般
洗浄液再生リサイクル装置、膜装置(RO, NF, UF, MF)
および洗浄用強アルカリイオン水の製造・販売
住所 〒273-0014
千葉県船橋市高瀬町31-6
電話番号 047-404-9240
関連会社 株式会社Eプランリテール
HP HP:
https://www.eplan.co.jp/
twitter:
https://twitter.com/eplan_official
従業員 35名
資本金 1000万円
その他資格
  • ・国内外特許取得7件
  • ・除菌、消臭、ウイルス不活化などの論文、エビデンス
  • ・千葉県ものづくり認定製品認定2回
  • ・HALAL認定証 No.Siri : A33530「AIR ALKALI BERION TINGGI」
  • ・船橋市ものづくりグランプリ製品認定2回
  • ・船橋市新製品・新技術開発促進事業認定
  • (2023/2/10)


    〈編集後記〉
     
     「自分でやるしかない」と57歳の年齢で起業された松澤社長。引退の時期に近づくこの年齢で起業されたという事からもその本気度が伺えます。SDGsが叫ばれ、withコロナの時代に「水で汚れが落ちる」「水で殺菌が出来る」を実現したのはすごい事だと思います。松澤社長の思いは、時代の波に乗って徐々に広がっていくだろうという事は明白だと思います。これからの松澤社長の活躍は大いに注目すべきと感じました。
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