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ぴかいちば
ぴかいちば
千葉のきらりと光る
社長へのインタビューをご紹介。
社長の熱い思いを語っていただきます。

サイクリストを通して
地域に貢献する
サイクリスト達に
拠点を提供するOIKAZE
 Route & Cal OIKAZEは「地質年代境界の国際基準地」に認定され話題になった「チバニアン」に程近い場所にある、サイクリストのために作ったカフェです。
 店名の「OIKAZE」は自転車に乗っていると「追い風」が吹くと速く走れる事、そして店に人が来てくれて「追い風になる」という意味も込めて付けました。また、サブタイトルの「Route & Cal」は、「Route」=道案内と「Cal」=カロリー=エネルギー、つまり自転車を.乗るために必要なエネルギーになるための「食べ物の提供」という事で、「カロリーを摂取して自転車で走って行ってね」という意味を持っています。
 現在私は市原市の「地域おこし協力隊」として活動しており、県内外からやってくる「サイクリストの拠点」としてコンビニさえ無いこの場所にサイクリスト達が休憩できる「OIKAZE」を作り、また地域のマルシェに「カフェ」として出店したり、マルシェを主宰するなど、地元の方々とイベントを開催し地域を盛り上げる活動をしています。
 更に、「OIKAZE」には「地域おこし協力隊」の仲間やOBなど地域のために活動する人達が集う場所にもなっており、情報交換やイベントなどの打ち合わせの場としても機能しています。
 店舗は古民家を借り受け、活動の合間を縫って仲間にも手伝ってもらいながら自分でリノベーションをしているので、完成するまでにはまだ時間がかかりそうです。また、飲食店の経営も初めてで手探り状態で始め、そこで友達がローストしてくれた美味しいコーヒーを提供したり、なるべく地元野菜を使ったメニューなどを提供するなど、お客様からのリクエストに応えられるよう日々工夫しています。
 店には自分の自転車や頂いた自転車を何台か置いてレンタサイクルとして使ってもらう事を考えています。電動アシスト付きの自転車も置いているので、サイクリストではない人にも気軽にこのカフェに来てもらい、「田舎の自転車ツアー」を体験してもらったり、ロードバイクに乗った事がない人に試乗してもらう事で「少しでもサイクリストが増えてくれたら」と思っています。
Route & Cal supply OIKAZE
民家をリノベしたRoute & Cal OIKAZE
リノベ中の店内には自転車が飾られている

インドア派が
サイクリストになる
 私は習志野市津田沼の出身で、小さい頃は習字やピアノ、野球や水泳などをやらされていましたが、どれもモノになったわけではありませんでした。中学に入ってからは部活動でテニスをやっていましたが、高校に進学してからは、ゲーム好きでゲームセンターに通う友達が少ない、どちらかというと根暗な子でした。そして大学に入ってもゲーム好きは変わらず、数少ない友達とゲームセンターに通う生活を送っていました。
 大学を卒業し一度は就職しましたが、入社した会社は自分には向いていないと感じ、退職して楽器店でアルバイトをしていました。楽器店を選んだのは、当時ギターやドラムを疑似体験するゲームに嵌っていて、それがきっかけでギターをやるようになっていたからでした。
 楽器店では当然接客をする事になり、それがきっかけで人と良くコミュニケーションを取るようになりました。元々しゃべる方ではあったものの、自分から外には行かないタイプだったので、このアルバイトがきっかけで変わっていきました。
 大学では広告や映像が面白そうだと思い、広告系のゼミに入っていました。このゼミは学園祭で食堂を借り切ってポスターを並べたり会場設営をしたりと「発表の場を作る」という課題をこなしていました。それを生かすため25歳で東京のイベント制作会社に就職し、イベントの企画や運営をしていました。イベントの仕事は人と接する事ばかりだったので、更に人とコミュニケーションをとる事に慣れていきました。
 自転車を始めたのは就職した頃で、普段使いでも乗れるT型ハンドルの「クロスバイク」を兄からもらった事がきっかけでした。半年ほど友人たちとサイクリングに出かけていたその自転車が盗難にあってしまいました。そこで本格的なロードバイクを買って乗り始めるようになり、地域で募集していた自転車サークルに入り、サークルのリーダーも務めるようになりました。
Route & Cal supply OIKAZE
サイクリングに嵌りサイクリストとなる
ツーリングサークルの仲間たちと

コロナ禍がきっかけで
「地域おこし協力隊」に
 2019年(令和元年)に発生した「新型コロナウイルス感染症」によってイベント会社の仕事が激減しました。そんななか北海道に移住した友人が「地域おこし協力隊」の存在を教えてくれました。北海道の協力隊にはさすがに応募する勇気はでませんでしたが、それをきっかけに市原市が募集していたのを見つけました。
 「地域おこし協力隊」の採用方法は各自治体によって違います。市原市の場合は「フリーミッション型」で、過疎地域である市原市南部の活性化を目指すというものでした。
市原は自転車でよく走っていた場所だったので、以前より考えていた、「自転車を通した活動を拡大していくアイデア」を生かした提案で2020年に指名いただきました。
 「地域おこし協力隊」に採用され市原市に転居してからは、会社の仕事はリモートでしていましたが、この活動に専念するため一昨年に退社しました。
 自転車を載せられるJR東日本の列車「B.B.BASE」が千葉を走ったり、アクアラインを越えてやってくるサイクリスト達が増えてきていますが、茨城県や埼玉県に比べ「まだまだこれから」というところです。茨城県は霞ヶ浦など県をあげて道を整備していますが、千葉県は「まだまだこれから」という状況です。
 「OIKAZE」やイベントの情報は、FacebookとInstagram、Twitterで発信していますが、これからはもっと充実させていかなくてはならないと思っています。店の情報は友達から友達へと口コミで広がって来店してくれている他、来店したサイクリストがSNSで発信してくれているのが現状です。また、知り合いのYoutuberをやっているサイクリストが発信してくれたおかげで、サイクリストの人たちは注目してくれているようです。
Route & Cal supply OIKAZE
自転車とサイクリストを載せて走るJR東日本B.B.BASE
仲間たちが集まってくる場所
自転車とイベントを通し
サイクリストと地域を繋ぐ
 「地域おこし協力隊」の任期は3年間なので、今年(2023年)の7月で終了し活動費用となる報奨金や経費の補助は無くなり、これからは自営で稼いでいかなくてはならないため、もっとカフェの魅力を高め、稼いでいくようにします。
 「カフェを開く事」を目的に資金をためて「一大決心」をして市原に移住し「地域おこし協力隊」に参加したわけではなく、あと先考えずに移住してきたので、縛りがなく柔軟に動けるのが良いかなと思っています。元々イベント屋なので「人を集めて何かをやる」という事が得意で、それを生かして活動をしていこうと思います。
 既にこれからやりたい事はいくつか見えていて、まずは手作りでこのカフェを綺麗にしていく事。また、サイクリストではない人達にも来てもらって、自転車の楽しさを体験してもらう事。そしてサイクリストを増やし、コミュニティーを作る事です。また、県外からやってくるサイクリスト達と、地元で「ニッチな仕事」をしている人達を私が仲介して、そこにお金を落としてもらえるようにする事です。
 更に2006年(平成18年)から行われている自転車イベント「ツールド千葉」のような大会を主催し、コース内にマルシェを出店して、自転車と地域を繋ぐイベントに出来たらと考えています。地域の方たちにも「サイクリストは面白い」と思っていただければ実現可能でだと思っています。
 また、今までマルシェは地元密着で行っていますが、県内の様々な活動家さんやお店を集めて、千葉県外にもコンテンツとして展開できればと考えています。
Route & Cal supply OIKAZE
市原アートミックスで作られたスーツケースの壁で
イベントには出張カフェで出店
Route & Cal supply OIKAZE
企業名 OIKAZE
事業
概要
カフェ、マルシェ・イベントの
企画制作
住所 〒290-0546 
千葉県市原市田淵791
HP Facebook:
https://www.facebook.com/
profile.php?id=100075709070881

Instagram:
https://www.instagram.com/
oikaze_rnc/

Youtube:
https://www.youtube.com/
@nobuyukishiraishi9099/videos

(2023/4/10)


〈編集後記〉
 
 取材時に市原湖畔美術館で毎月第四土曜日に開催される「湖畔のマルシェ」の準備で忙しそうでした。白石さんの活動は着々と実現しているようです。後先考えずに「地域おこし協力隊」に参加したとおっしゃる白石さんですが、その実「サイクリスト」として培ったコミュニケーション力を生かし、更にイベントのプロとして培った知識と経験を生かした白石さんのこれからの活動が楽しみです。
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